
今回お話を聞いた河野さんは、株式会社バンダイでの商品企画を皮切りに、外資系出版社、株式会社セガ、株式会社Cygamesを経て2023年にカバーに入社。現在は商品企画本部の本部長代理として、ホロライブプロダクションのグッズ企画・制作を統括しています。
河野さんが管掌する商品企画本部は、「インフルエンサー部」と「IP戦略部」の2つの専門部署から構成され、タレントがプロデュースする記念日グッズから、ファンがいつでも手に取れる定番商品まで、多角的な商品戦略を展開。「グッズを通じた体験価値」の創造を軸に、タレントとファン・ファン同士の交流を促進し、推し活を豊かにするグッズづくりに取り組んでいます。
実店舗展開や海外現地調査を通じて得られたファンの生の声を商品企画に反映し、小学生から海外ファンまで幅広い層のニーズに応える商品開発を推進する商品企画本部。
本記事では、日本で生まれたVTuber文化を世界に届ける使命感を胸に、多様なバックグラウンドを持つチームメンバーで挑む商品企画の現場について、詳しく伺いました。
「2つの専門部署が支える多角的な商品戦略」異なるアプローチによるグッズ企画の仕組み
ー商品企画本部の具体的な事業領域について教えてください。
商品企画本部は、大きく「インフルエンサー部」と「IP戦略部」の2つの部署で構成されています。
インフルエンサー部では「タレントプレミアムグッズ」を担当しており、これはカバー独自の珍しい取り組みです。タレントさんの誕生日やデビュー記念日に合わせて、タレントさんご自身がプロデュースするグッズを制作しています。
例えば、ホロライブプロダクション所属タレントの宝鐘マリンさんの記念日では、マリンさんの歌のMVに出てくる宝箱をそのまま作ったり、ラーメン好きが高じてご自身でもラーメンを作るようになった獅白ぼたんさんの記念日では、「麵屋ぼたん」をコンセプトに、ラーメンをテーマにしたグッズを制作したりしています。タレントさんならではの魅力を活かした、オーダーメイドのような商品を企画しているのがインフルエンサー部の大きな特徴です。


▼「麵屋ぼたん」コンセプトグッズ(獅白ぼたん 誕生日記念2023)


ータレントプレミアムグッズはカバー独自の取り組みなんですね。どのような体制で運営しているのでしょうか?
現在ホロライブプロダクションには80名を超えるタレントさんが所属しており、1人につき記念日が最低2回あるため、年間160回以上の記念日を「インフルエンサー部」の13名で回しています(2025年8月時点)。基本的にはタレントさんが、「このグッズを出したい」「自分のファンはこういうグッズを喜んでくれるであろう」というアイデアを発案してくださって、それを私たちがプロダクトにしていくという流れです。
特徴的なのは、「フロント」と「ミドル」のペア体制です。フロントがタレントさんの意見を聞き取り、ミドルがそれを実際の商品に落とし込みます。意見を聞き取ったり調整をする業務と、商品をより良いものに仕上げていく業務とでは求められるスキルが異なるので、分けて担当しています。例えば、「ぬいぐるみを作りたい」と言われたら、どういう仕様が良いのか、サイズや顔の雰囲気、衣装などをフロントが聞いて、それをミドルに伝えて素材や仕様を決めて適切なメーカーさんに製造をお願いするという流れです。
ーIP戦略部はどのような役割を担っているのでしょうか?
IP戦略部は、インフルエンサー部とは対照的な役割を担っています。タレントさん発案ではなく会社発案のグッズを制作する部署で、タレントプレミアムグッズが特別感を重視した受注生産商品が中心であるのに対し、IP戦略部が手がけるのは「いつでも手に取れる」商品です。
具体的には、常にお店に並んでいて、気になった瞬間にグッズを取り扱う販売店や公式ECで購入できるものを中心に企画しています。新しくファンになった方でも、すぐにホロライブの世界に参加できるアイテムを取り揃えています。
メインになるのが、私たちが「横並び」と呼んでいるプロダクション全体で統一されたグッズです。「hololive friends with u / toGO」のようなぬいぐるみシリーズや、同じサイズ・同じ衣装のアクリルスタンドなど、みんなが横に並んで同じ規格で手に入るグッズを展開しています。これによって、「推しを他のメンバーと一緒に並べて飾りたい」というファンの要望にもお応えできます。本組織は2023年に発足したばかりのため、まだまだ試行錯誤を続けています。今後はより幅広い世代のファンの皆さんに向けて、強くしっかりとした基盤でグッズの安定供給をしていける体制を築いていきたいと考えています。
なお、ライセンスアウトグッズについては別の部署が担当しており、私たちは自社制作のグッズに特化しています。

ー社内の各部署との連携はどのように行っていますか?また、社内外の調整で重視していることはありますか?
商品企画本部が関わる部署は多く、コマース本部、ライセンス部、制作部門、プロモーション部門など、様々な方との連携が不可欠です。一つの商品を世に出すまでに、多くの方の知見と協力が必要になります。特に密接に連携しているのがタレントマネジメント本部です。
タレントさんとのコミュニケーションや、グッズ企画の相談などは、タレントマネジメント本部を通じて行うことが多く、ここの連携がスムーズでないと良いグッズは作れません。また、80名を超えるタレントさんがいる中で、不用意に誕生日グッズとライブグッズが重なってしまったり、同じようなグッズを同じ時期に作らないようにする調整なども必要です。
そうした他部署との連携において、私がチームに常々お話ししているのは「誠実であること」の大切さです。ファンの皆さんに対しても、タレントさんに対しても、社内外の取引先に対しても、誠実であることを大事にしてほしいと伝えています。長期的な関係性を築く上で、この誠実さが全ての基盤になると考えています。
「世界に挑む日本発コンテンツに共鳴」エンタメ文化を世界へ繋ぐキャリアの軌跡
-そんな河野さんですが、カバーに入社する以前はどういったキャリアを辿ってきましたか?
新卒で株式会社バンダイに入社し、約9年間、商品企画の仕事をやっていました。その後、女性向けの仕事がしたい、外資で働いてみたいという思いがあって、外資の出版社に移ります。そこでは編集ではなくマーケティングの仕事をしていました。
その後、やっぱりエンタメコンテンツ業界に戻りたいと思い、株式会社セガゲームス(現在は株式会社セガ)に転職し、女性向けアプリの周辺事業プロデューサーとしてアイドル育成ゲームなどを担当しました。その後、株式会社Cygamesに転職し、EC周りやグッズのライセンスアウトを担当し、最終的には主力アプリゲームのグッズ展開戦略の全体プロデュースをやらせていただき、そこから2年前にカバーに入社しました。
-カバーに転職されたのはどういった経緯だったのでしょうか?
アプリゲームのグッズ戦略をやっていた頃、お取引先に「最近勢いのあるコンテンツは何か」と聞くと「ホロライブですね」と言われることが多く、ホロライブの存在が気になり始めました。当時、VTuberの勢いが出てきていて名前をよく聞くようになっていましたが、私は詳しく知らなかったのでホロライブについて調べてみると、多岐に渡る事業を行っている会社だと知り、これだけ幅広いことをやっている人たちはどういう思想を持って働いているんだろうと気になって面接を受けました。
入社の決定打となったのは、「日本発のコンテンツや文化を世界に持っていく」というビジョンが心に刺さったことです。当時のゲーム業界を振り返ると、リアルタッチのゲームがグローバル市場の主流だった中で、アニメルックなキャラクターが登場する中国発のゲームが急激に台頭して人気を集めている状況でした。そのような状況下で、日本のコンテンツを海外で展開するのに多くの企業が苦戦していたように思います。しかし、カバーはVTuberという日本発の文化をそのままの形で世界に持っていくことに成功していて、さらにそれを広げようとしているという姿勢が非常に魅力的に映りました。
私自身、国内外の全てのコンテンツにリスペクトを持ちつつも、ずっと日本のエンタメコンテンツ業界でキャリアを積んできた人間として、日本の持つクリエイティブな力や独自性には強い誇りを持っています。カバーが日本のVTuber文化の魅力をそのまま世界に発信し、実際に多くの海外ファンに愛されている姿を見て、自分たちで作ったもので世界にチャレンジできる、日本発のエンタメ文化の強みを活かして勝負できる環境にぜひ挑戦したいと思いました。

「グッズを通じた体験価値の創造がゴール」グッズを通じて紡ぐファンコミュニティと推し活文化の本質
ー商品企画において、グッズの本質的な価値をどのように捉えていますか?
商品企画を考える上で、クリステンセン博士の「ジョブ理論(Jobs to be done)」の考え方を大事にしています。「人が物を買う時の本当の目的は、その物が持つ機能自体とは別のところにある」という理論です。よく引用される例で言うと、ミルクシェイクを買うのは単に「のどが渇いたから」というだけではなく、「長時間ドライブの退屈しのぎ」であったり「子供に優しい親だと思われたい」という先の欲求があるから、となります。つまり、ミルクシェイクという商品を通じて実現したい最終的な状態や体験があるということです。
これを私たちのグッズに当てはめて考えると、例えば、アクリルスタンドを買う方も、アクリルスタンドを手に入れた先の、それを持っていることで得られる価値や体験までを求めていると考えられます。缶バッジでも、缶バッジの所有だけが目的ではなく、それを使って痛バッグを作ってタレントさんに報告をしたり、Xに写真を載せて「いいね」をもらったり、推し仲間との交流が生まれたり・・・。そういった体験や関係性の構築までがグッズの持つ価値だと考えています。
ホロライブファンのみなさんには、共通の推しがいる人同士で繋がって、一緒にタレントさんを盛り上げようという文化があります。イベント会場などではファンの方が声を掛け合い、集まって記念撮影をされている姿を見ることができます。その際にグッズはファン同士で繋がるための道具として機能しています。このように、「グッズを手に入れたことで、同じファンの人たちと記念撮影ができた」という最終的な体験をお届けすることがグッズのゴールだと考えています。私たちは、ただグッズそのものを提供するだけでなく、そのグッズを通してファンの方がコミュニティを身近に感じられたり、推しのタレントさんと一緒にいるような感覚になったりするといった体験もあわせて、価値としてお届けしていることを意識する必要があると思います。
ーファン文化の多様化が進む中で、商品企画として意識している点や工夫していることはありますか?
ファンの皆さんの推し活スタイルを理解するために、現場に足を運ぶことを何より大切にしています。IP戦略部が「ホロ活」というシリーズを展開していますが、こうした商品もスタッフが実際にホロライブのライブやEXPOに参加し、ファンの皆さんがどういう風に楽しんでくださっているのかを直接観察することから多くのヒントを得ています。
もちろんインターネット上の反応も参考にしますが、やっぱり現地で実際に見て感じることが刺激になります。最近特に印象的なのは、ホロライブのファンの方々も痛バッグを持参される方が増えてきたことです。また、ぬいぐるみを大切に持ってきてくださる方も多く、特に私たちの「hololive friends with u」を抱っこして来場してくれる光景をよく目にします。
そうした姿を見ていると、ファンの皆さんが本当にタレントさんのグッズを大事にしてくださっていることが伝わってきて、企画者として非常に嬉しい気持ちになります。同時に、そういった推し活のシーンをより豊かにできるような商品を作っていきたい、と改めて決意します。単に商品を作るだけでなく、ファンの皆さんがより楽しめる体験やシーンを創出することが私たちの使命だと考えています。
ーファンにとってのグッズの役割や意味について、どのようにお考えですか?
グッズには大きく二つの力があると考えています。一つは、ファン活動をより豊かにする力、もう一つは、残念ながらグッズによってファンをがっかりさせてしまう力です。質の悪いグッズや、そもそもグッズが出ないことが原因で、ファンの方がタレントさんを応援するという、本来なら豊かで楽しいはずの経験が損なわれてしまうこともあると思います。
魅力的なグッズがあるかないかで、ファンとしての経験の豊かさが変わっていくことを知っているからこそ、クオリティの高いグッズが安定して提供される環境を作り、ファンの方々をがっかりさせないための企業努力が必要だと考えています。私たちはホロライブを応援してくださっている方々に、豊かな推し活を提供し続けたいと思っています。グッズがあることで広がる楽しみまで含めて、ファン活動や推し活だと思います。
「現地に足を運び、生の声に耳を傾ける」実店舗とグローバル展開で見えたファン文化の多様性と商品企画の進化
ーコロナ禍後、実店舗展開と海外現地展開に注力されているとのことですが、商品企画の観点からどのような取り組みや工夫をされていますか?
実店舗である「ホロライブプロダクション公式ショップ(参考記事)※」をオープンして本当に驚いたのは、想像以上に若い方がたくさん来てくださったことです。小学校高学年や中学生くらいの子たちが、自分のお小遣いを握りしめて買い物に来てくれているんです。
ECサイトが使えない、クレジットカードも持っていないという若い層のファンの皆さんにとって、実店舗は重要な接点なんだと実感しましたし、大きな気づきでした。そこで現在は、500円程度の缶バッジやステッカーなど、お小遣いで買えるような価格帯のグッズを充実させることにも力を入れています。
娘さんと電話で相談しながら会社帰りに立ち寄ってくださったお父さんの姿も印象的でした。「これが欲しいって言ってたやつかな?」とビデオ電話越しに確認されている光景を見て、本当に温かい気持ちになりました。お店ができたことで、確実にファンの裾野が広がっていることを実感しています。
現在は大阪にも店舗をオープンしました。どうしてもコンテンツ系の店舗は東京に集中しがちですが、全国各地にファンの皆さんがいらっしゃいますし、特に若年層にもしっかりと届けられるよう、今後も地方展開を検討していきたいと考えています。
▼2024年12月「hololive production official shop in Tokyo Station」にて
※過去記事「VTuber文化の新たな発信拠点「東京駅から世界へ」ホロライブプロダクション オフィシャルショップレポート」より
※ホロライブプロダクション公式ショップは、2025年現在、東京と大阪に展開中
ーグローバル展開を進める中で、商品企画においてはどのような戦略を取っていますか?地域ごとの特性を考慮した商品展開などはありますか?
海外展開では、現地のファンの皆さんの生の声を聞くことを重視しており、海外のイベント視察に行ったり、海外のファンの方々を集めてファンインタビューを実施したりしています。主に「ホロライブEnglish」所属タレントや「ホロライブインドネシア」所属タレントのファンの皆さんにお話を伺っているのですが、男女問わず多くの方にファンインタビューに参加していただいて、非常に勉強になっています。
特に印象的だったのは、地域ごとの生活文化の違いが推し活の形に大きく影響していることです。例えば、インドネシアではスクーターでの移動が一般的な文化なので、「スクーターのヘルメットに貼れるステッカーが欲しい」というリクエストをいただきました。同じくインドネシアでは痛車文化が広がっていて、車を推しでいっぱいにしたいという要望も多く、「ナンバープレートをデコレーションするグッズが欲しい」といった、日本では考えもしなかったような声もありました。
一方、アメリカではテック系のグッズへの需要が高く、パソコン周辺のアイテムに関心を持つ方が多いようです。世代的には日本のファンと変わらないのですが、生活環境が違うと推し活の形も変わってくるのは非常に面白いところです。こうした生の声は、実際に現地に行って聞かないとわからない部分が多いので、しっかりと意見を伺って、それぞれの地域にフィットするものをお届けしたいと考えています。
ー地域ごとの特性を考慮した商品展開などはありますか?
現状では「これは海外向け、これは日本向け」と明確に分けてはいません。VTuber文化はコロナ禍で人気が出た文化で、世界中のみんなが外出できない状況の中、ECで受注販売を行うという形から始まりました。現在も越境発送で同じ商品を全世界にお届けしています。
ただ、コロナが明けていろんなところに出かけられるようになった今、どういうものをお届けしていくかは重要な課題です。今後は現地向けにローカライズされた商品も作っていきたいと考えています。実際、ロサンゼルスのポップアップストアでファンの皆さんが揃いの法被を着て自主的にオフ会を開催してくださって、パネルを囲んで記念撮影をしている光景を目にしました。こうした海外でのファン文化の広がりを見て、現地の文化に合わせた商品展開の必要性を強く感じています。
ーグッズ制作において感じるやりがいは何ですか?
やっぱり一番のやりがいはファンの皆さんの反応ですね。自分が企画したグッズが発売になった時のSNSでの反応や、「届きました!」と写真を投稿してくださる姿を見ると、本当に嬉しくて、それがモチベーションの源になっています。グッズ業界で働く人たちにとって、これが最大のご褒美だと思います。
現地のライブやイベントにも積極的に足を運んでいる理由はもちろん勉強や情報収集の意味もありますが、正直に言うとエネルギーチャージしに行っている面も大きいんです。自分が企画したグッズを大切に持ってきてくださったり、楽しそうに身につけてくださったりしている姿を実際に目にすると、「ああ、ファンの皆さんやタレントさんの役に立てているんだな」と実感できます。
どんなに大変な制作プロセスがあっても、それが「また頑張ろう」と思える原動力になっています。グッズを通じてファンの皆さんの推し活がより豊かになり、タレントさんを応援する気持ちがより深まる、そんなお手伝いができていると感じられることが、この仕事の最大のやりがいですね。
▼「hololive SUPER EXPO 2025 Supported By BANDAI」に来場いただいた多くの参加者がグッズを手にしていました(参考記事)
「素直・誠実・元気」が支える変化するファン文化に応える体制づくり
ー本部長代理として、チームマネジメントで心がけていることや大切にしている価値観はありますか?
私がチームメンバーによく話しているのは、「素直、誠実、元気」という3つの要素です。これは社会人として絶対的に必要な要素だと思っていて、自分自身も常に大事にしています。
まず「素直さ」についてですが、これは人から言われて良さそうだと思ったらすぐやってみる、新しいトレンドを聞いたらすぐ取り入れてみるといった姿勢のことです。この素直さは、柔軟さや動きの速さに直結します。特に変化の激しいVTuber業界では、この素直さがあるかないかで成長のスピードが大きく変わってくると感じています。
「誠実さ」については、私たちの仕事は相手があってこそ成り立つものであり、ファンの皆さん、タレントさん、社内外の関係者の皆さん、すべての方との関係において誠実であることが、最終的には商品やビジネスの結果にも現れてきます。長い目で見た時に、不誠実さは必ずどこかで露呈してしまうものですから、ここは妥協できない部分ですね。
そして「元気」。これがないと仕事の源泉となるエネルギーが生まれません。また、元気がなければ本来持っている能力を発揮することができないと思っています。自分自身も元気さを大事にしていますし、チームにもそういう方々に集まってもらいたいと考えています。この3つの要素を持った方となら、きっと素晴らしいグッズを一緒に作っていけると信じています。
ー部長レイヤーの人材を求めているとのことですが、どのような経験やスキル、マインドセットを持った方と一緒に働きたいですか?
マネジメントレイヤーは商品企画の経験はあまり重視しておらず、それよりも、どれだけホスピタリティを持てるかということを意識しています。ファンの皆さんやタレントさんに対して、心から「喜んでもらいたい」「役に立ちたい」という気持ちを持てる方かどうかが一番大切だと思っています。
チームの特徴として、本当に多様なバックグラウンドを持つメンバーが集まっていますが、共通しているのは、サポーティブな人が多いということです。推し活のサポートができることや、ファンの皆さんやタレントさんを盛り上げることに喜びを見出せる人、そしてエンタメが好きで楽しいことが好きな人など、そういった方々が自然と集まってくれています。
具体的な経歴でいうと、エンジニア出身の方や経理出身の方もいますし、印象的だったのは航空会社でCAをされていた方も入社してくださったことです。このCAの方は、やはりホスピタリティに長けていらっしゃるので、タレントさんとの橋渡し役である「フロント」の業務を担当していただいています。
多様性のあるチームだからこそ、それぞれの専門性や経験を活かせる配置を心がけています。私たちの仕事は調整業務が非常に多く、社内の各部署との連携、外部メーカーさんとの折衝、タレントさんとのコミュニケーションなど、本当に様々なステークホルダーとの調整が必要になります。だからこそ、いろんな業界でいろんな経験を積んでいる方の方が向いていると思います。多種多様な環境下で、人との関係性を築いたり、プロジェクトを進めたりした経験は必ず活かされます。
ー求める人物像についても教えてください。
求める人物像としては、経験業種に関わらず、エンタメを愛していて楽しいことがしたいという方。そして先ほどお話しした「素直、誠実、元気」の3つの要素を持った方ですね。
その他で重要だと思うのは、「どういうグッズを作るか」というアイデア重視の発想よりも、「ファンがどう思うか」を第一に考えられる方です。「これがいいと思う」という自分の主観的なアイデアよりも「こういうものをみんなが求めている」ということを理解し、想像できる人の方がこの仕事には向いています。
ファンの気持ちに寄り添い、その期待に応えられるものを提供する—そういう視点を持てる方と一緒に、素晴らしいグッズを作っていきたいですね。

ー最後に、等身大のカバーを一言で表すとしたら、どんな言葉を選びますか?
個人的には「階段の踊り場」という表現がしっくりきています。1階と2階の間の踊り場に今いるような感覚で、VTuber文化を一度確立して、新しく次のステップに上がっている最中だと思うんです。だからこそ、一緒にその階段を上がってくれる人を求めています。
特にグッズに関して言えば、コロナ禍が終わり、ファンの皆さんの楽しみ方が変わってきていることを実感しています。外に持ち出して推しをアピールしたい、友達に見せたい、イベントで他のファンの方と交流したい、といった「外に向けた推し活」への需要が高まっているため、この変化に合わせて、私たちも次の形に進化していく必要があると思っています。
まさに踊り場で次のステップを見据えながら、新しいVTuber文化とともに成長していく、そんなタイミングにいるのが、今の等身大のカバーだと思います。
ー多角的な商品戦略で推し活文化の発展を牽引するカバーの商品企画本部。
グッズを通じた体験価値の創造から、多様なバックグラウンドを持つチームでのグッズ企画まで、河野本部長代理のお話から、ファンの生の声に耳を傾け、グッズを通じて新しいエンターテインメント体験を生み出す現場の情熱を感じることができました。
ありがとうございました!
ホロライブプロダクション公式ショップ概要
東京
ショップ名 :hololive production official shop in Tokyo Station
場所 : 東京都千代田区丸の内1-9-1 東京駅一番街地下1階 東京キャラクターストリート
営業時間 : 10:00 ~ 20:30※東京キャラクターストリートの営業時間に準じます。
ショップ公式X : https://x.com/holopro_shopTYO
大阪
ショップ名 : hololive production official shop in Osaka Umeda
場所 : 大阪府大阪市北区芝田1-1−3 阪急三番街 北館地下1F
営業時間 : 10:00 ~ 21:00 ※阪急三番街の営業時間に準じます。
ショップ公式X : https://x.com/holopro_shopUMD
採用情報はこちら【商品企画】
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商品企画本部部長候補
オリジナルグッズ制作を担当する商品企画部門の責任者として、幅広い裁量をお任せいたします。 世界中のファンを魅了する商品を、共に創り出しましょう!
詳細・応募はこちら
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商品企画開発ディレクター リーダー候補
グッズ企画ディレクターのリーダー候補として、グッズの企画製造のみならず、チームの課題解決やメンバーのマネジメントに挑戦していただける方を募集します。
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商品企画開発ディレクター
グッズ企画ディレクターとしてタレントの各種グッズの新規企画立案および制作を通して動画配信以外のファンとの接点を作り、さらなる人気の拡大に貢献していただくお仕事です!
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