目指すは世界で通用するプラットフォーム! 公式アプリ「ホロプラス」チームが志す未来とは。

※本記事は2024年5月24日にカバー公式noteにて公開された記事を再掲載したものです。

突然ですが、2023年8月に正式リリースされたホロライブプロダクション公式アプリ「ホロプラス」はご存じでしょうか?
推しの配信スケジュールはもちろんイベント出演や新曲リリースなど、ファンなら絶対に見逃したくない情報を漏らさず把握できるほか、推し活をさらに楽しめるファンコミュニティや話題のトピックに関する投稿など、初心者からコアなファンの方まで楽しめるコンテンツが満載のアプリです。

そんなホロプラスを開発・運用するのがプラットフォーム開発部。
部が目指すのは、VTuberのビジネスモデルに特化した、グローバルな独自プラットフォームの実現です。グローバル展開できる新しいサービスをグロースするため、現在取り組んでいるチーム強化の取り組みや業務内容について、ホロプラスのプロダクトオーナー・R・UさんとエンジニアマネージャーのT・Nさんに伺いました。

https://www.holoplus.com

2023年8月に誕生! ファンの推し活を支援する「ホロプラス」とは?

2023年8月の正式リリース以来、順調にユーザーを伸ばしている「ホロプラス」ですが、どのようなアプリなのでしょうか?

R・Uさん:ホロライブプロダクション公式アプリとして、2023年春からクローズドテストを実施し、8月に正式リリースされました。アプリのタグラインは「推しをもっと好きになる」というもので、女性VTuberグループの「ホロライブ」、男性VTuberグループの「ホロスターズ」のそれぞれに対応しており、ホロライブプロダクションのタレントさんを推す「ホロ活」をさらに楽しめるさまざまな機能を提供しています。

ホロプラスをご存じない方々にお伝えしたいポイントは、大きく三つあります。
第一に、応援しているタレントさんを登録できる「マイ推し」です。好きなタレントさんを「マイ推し」に設定すると、そのタレントさんのグッズやイベントなどの最新情報がプッシュ通知で届くので、欲しい情報を見逃さないという利点があります。ファンの方であれば、タレントさん本人やホロライブプロダクション公式Xのアカウントをフォローしていると思いますが、公式アカウントではさまざまなタレントの最新情報を数多く発出していますので、見逃してしまうこともあるのではないかと思います。ホロプラスを使えば推しの大切なニュースを、的確にキャッチできるんです。

二つ目が、タレントの配信スケジュールや、いま行われている配信がわかる「ホロジュール」機能があること。もともとWeb版で提供していた人気サービスでしたが、ホロプラスの「マイ推し」機能とのかけあわせでより使いやすくご利用いただける機能として2024年2月から提供しています。

最後に「共感でつながるファンコミュニティ」です。公式の投稿にユーザーさんがコメントを付けられる他、ユーザーさん同士でスレッドを立てて、イベントの感想、グッズの写真、自作イラストなどをアップできるオープンチャンネルがあります。カジュアルにコミュニケーションしたり、お互いの活動を温かく応援できるコミュニティを作っています。

グローバルなファンエンゲージメントの最大化に向け、プラットフォーム事業への飛躍を目指す

そんなホロプラスを開発・運用しているのがプラットフォーム開発部ですね。では改めて、R・Uさん、T・Nさんの業務内容などを教えてください。

R・Uさん:私の役職名称はマネージャーですが、役割としてはプロダクトオーナー(PO)で、プロダクトマネージャー(PdM)も兼ねています。会社の経営戦略から事業戦略へ落とし込み、サービス/プロダクトの価値の最大化に向け要件定義をして仕様を決めていく業務と共に、アプリやコンテンツの監修を担当し、プロダクトの成長をリードする役割を負っています。

T・Nさん:私はエンジニアリングマネージャー(EM)をしています。チームに一人目のエンジニアとしてジョインし、当初はバックエンド開発を担当していました。そのうち人数が増えてクライアント開発のチームができ、一エンジニアからエンジニアリーダーとして全体を見るようになりました。現在はEMという立場でQAチーム(Quality Assurance:品質保証)を含む開発チーム全体を見る役割を負っています。

アプリリリースを経て、プラットフォーム開発部はさらなる拡大を目指しているそうですが、具体的に描いている目標を教えてください。

R・Uさん:まず事業の方向性について説明しますね。プラットフォーム開発部はその名称どおり「ホロプラスをホロライブプロダクションのプラットフォームとして提供すること」を目指しています。具体的には、ホロライブやホロスターズを推してくださっているファンのみなさま必携のサービスにすることがゴールです。

アプリをプラットフォーム化するということですか?

R・Uさん:私が部として実現したいミッションは「ホロライブプロダクションをインターネットサービス化する」というものです。VTuber市場のコンテンツやファンの生態系に特化したプラットフォームを構築することで巨大なエコシステムをつくっていきたいと考えています。

「ホロライブプロダクションをインターネットサービス化する」とはどういうことかといえば、これまで当社はYouTubeを始めとする既存プラットフォームサービスの力を借り、そこにコンテンツを提供することで成長してきました。今後はホロアースを始め、自社のビジネスモデルに特化したプラットフォームを持つことで、特定のサービスへの依存度を下げながらもコンテンツ体験の向上によるファンエンゲージメントの最大化をし、それらの結果として事業収益のさらなる向上も期待できます。

そこで大切なのが、独自プラットフォームだからこそ提供できる付加価値やファンのペインを解決する独自の体験です。先ほどご説明した「マイ推し」がその一つですね。

そんなプラットフォーム開発部が掲げている事業目標は「ホロライブプロダクションのグローバルなファンエンゲージメントの最大化」というもの。ホロプラスは現在日本でしか展開していませんが、言語も異なる遠い海外のさまざまな地域から、弊社のコンテンツを見つけてくださり、応援してくださっているファンの方もたくさんいらっしゃいます。そんな海外のファンの方に、ぜひホロプラスの暖かいファンコミュニティで世界中のファンと共感でつながりみんなでホロ活できる体験を提供したいと思っています。

グローバル対応のテストユーザー募集バナー

この事業目標に向け、2024年度は全社で先駆けて部内にOKR(Objectives and Key Resuls)を導入し、部全体の戦略的なOKRから各チームや個人の野心的な目標に落とし込んでいるところです。

グローバル展開に向け、プラットフォーム開発部全体を強化中

なるほど。今は事業についてのお話でしたが、組織として目指す目標も教えてください。

R・Uさん:ホロプラスはもともとごく簡単なテキストだけの企画資料からスタートし、まずは当時2人しかいなかった開発メンバーでさっとモックアップを作って検証するところから始まりました。その後スクラップアンドビルドを繰り返しながら社内テスト、クローズドテストリリース、そして正式リリースと段階を重ね、ファンのみなさまに価値を体感していただけるサービスとなりました。私も企画コンセプトの立案から一定のプロダクトマーケットフィット(PMF)まで、石橋を叩きながらさまざまな検証を回してきましたが、ここからは一気にアクセルを踏むフェーズだと捉えています。

具体的にいうと、実は、これまでは「プラットフォーム開発チーム」でしたが、この春に「部」に昇格したんです。チームの時は私がPO兼PdMを務めていましたが、今後私はPdM領域から離れて権限委譲を進めていきます。権限移譲によって、各チームが事業部のミッション達成に向け、各メンバーが自律分散的に試行錯誤できる組織に成長させることで、組織のアウトカムにレバレッジをかけたいと考えています。そのため今後はプラットフォーム開発部でマーケティング企画、PdMリードなどのポジションを採用し、事業全体の成長を促進していく構えです。

部の強みは何でしょう?

R・Uさん:自分たちの状況を俯瞰し、より良いルールやプロセスを提案・実行していくことができること、つまりメタ認知や自己批判能力が備わっており、自己革新力が高い点だと思います。プラットフォーム開発部はリモートワークの比率が高いのですが、メンバー同士の信頼関係ではなくただの“放任”になってしまうと、連絡が付きにくくなるなど、組織としての規範が保たれません。そのため毎朝必ず3分〜10分程度デイリースタンドアップミーティングを開催することで仕事のリズムを揃えるなど、、自律と規律のバランスを取っています。

T・Nさんはエンジニアチーム全体を見ている立場ですが、大きな目標に向けてどのような点を強化していきたいですか?

T・Nさん:サービスやアプリの内製化をさらに強化すべく、Flutterに強いエンジニアの採用を強化したいですね。特にクライアント開発の領域を厚くしたいです。

さらにいえば、ビジネス観点でエンジニアリングできる人材を強化したいと思います。カバーというと「ゲーム開発」や「Unity」というイメージが非常に強いのですが、R・Uさんの話にあったように、目指しているゴールは「グローバル」で「ファンエンゲージメントを最大化するプラットフォーム開発」です。開発技術の知見だけでなく、ベンチャーマインドがあり、事業戦略を考えてビジネスサイドと協力し合いながら最大級の良いものを開発していくチームとして成長したいと考えています。

強力な自社IPとファンコミュニティを武器に、グローバル市場創造がいま始まる

おふたりがカバーに入社したきっかけについてもお聞かせください。

R・Uさん: 私はもともとVTuberやホロライブが好きだったのですが、2021年に転職を考えていた頃、「カバー初のアプリディレクター募集」という求人を見つけたことがきっかけで入社しました。

私のこれまでのキャリアは学生時代の起業から始まっています。学生起業ならでは未熟さゆえに壁にぶつかってしまい、事業を譲渡した後に転職し、旅行系サービスの会社でWeb・アプリのPdMやデジタルマーケティング、新規メディアの立ち上げを経験をしました。

その次のキャリアがカバーの前職になりますが、プロモーションの企画・制作を手掛ける広告会社です。広告の企画においては、クライアント商材と有名なIPやタレント・アーティストさんのコラボによって話題化を狙う施策が珍しくないことや、また単発で終わってしまう施策が多いため、より腰を据えた自社サービスの立ち上げに興味が戻ってきたタイミングでした。

その点、強い自社IPと国内にとどまらない熱量の高いファンコミュニティをすでに持っている状態で、グローバルな自社プラットフォーム開発に挑戦できるという機会を得られるということは、非常に魅力的に映りました。

キャリアの中でのwillとカバーの求人が合致したんですね!

R・Uさん:また、コミュニティ要素の強いサービスを0-1で立ち上げるのは、誰もが憧れつつも非常に難易度の高い領域です。VTuberというカルチャーのポテンシャルやその中でのホロライブプロダクションというコンテンツの力をいちファンとしても実感していた私は、自分のキャリアとしても、VTuberというカルチャーやホロライブプロダクションというIPをより世界に広げていくためにも、とても大きなチャレンジができるチャンスだと感じて応募しました。

当時はただのファンであり、全くもってカバーで働くことになるという想像をしていなかったので、入社が決まってからしばらくは自分でも不思議な気持ちで過ごしていました(笑)

T・Nさん:私はVR業界にいたのですが、VR業界もやはり大半の企業がプラットフォーマーを目指していました。ただ多くの企業は、場所を提供するまではできているのですが、その中で提供するコンテンツの内容は探り探りの状態だという印象です。

でもカバーは、先に「VTuberタレント」という強いコンテンツを確立できていて、そこからプラットフォームを内製で開発しているところなんですね。つまり、「そのプラットフォームに集いたいという熱量の高いファンがすでにいる状態」なんです。VR業界から来た自分からすると、すごいなと思います。そして、エンジニアとしても、挑戦のしがいがある現場だと思います。何しろ「400万人の登録者数がいるコンテンツ」なので、理論的には、最大ユーザー数400万人の同時アクセスをさばくことを考える必要があるんです。

たしかに、やりがいのある環境ですよね……! 最後に、この記事の読者の方へのメッセージをお願いします。

R・Uさん:カバーやホロプラスの事業は、VTuberやホロライブについてあまり知らない人にこそ、興味を持っていただけるのではと思うんです。先ほどT・Nさんも語ってくれましたが、熱量の高いファンが世界中の各地域にいて、彼ら彼女らのためのアプリを開発・運用できる、というのは滅多にないチャンスだと思っています。ここからホロプラスを、これからのホロライブプロダクションの基盤として共に成長させてくださる仲間を求めています。このワクワクする感じをみなさんに体感いただき、応援いただければ嬉しいです。

T・Nさん:私も「カバーはビジネスとテックを掛け合わせて面白いことができる会社である」点は強調したいですね。自社IPを基にしたコミュニティアプリで世界を創っていくなんて、めったに経験できるものではありません。もっというと自分は、R・Uさんや今のメンバーたちとの仕事にも刺激をもらっています。技術にもエンジニアリングにも詳しく、ビジネスにも精通しています。そういうメンバーの下で、世界を目指す戦略をエンジニアリングで実現できる環境はなかなかないと思います。

エンジニアチームでは、Googleの「HRT」(Humility:謙虚、Respect:尊敬、Trust:信頼)に倣ったチーム原則を作っていて、「ユーザーにどんな体験や価値を提供できるか」を基本方針として開発に取り組んでいます。そんな環境で独自のプラットフォーム、コミュニティサービスを立ち上げたいというエンジニアの方に興味を持っていただければ嬉しいです。

ありがとうございました。

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